リハビリの学部は、基本的に働きながら通えるところが多いです。
他の学部でも、通えるところもあります。
大学院って?
大学卒業後に、研究をするところ
修士(博士前期課程)と、博士(博士後期課程)の2つの課程がある。
大学卒業後に進学する人も、一度働いてから入学する人もいる。
大学卒業後に、研究の方法を学び、研究をするところです。
大学院には修士課程(博士前期課程)と、博士課程(博士後期課程)という課程があります。
修了すると、それぞれ修士号、博士号の学位を取得することができます。
大学を卒業して、修士課程を修了し、博士課程に進むという流れで、
図にすると、このような感じです。
※年数は学部により異なります。また、上記以外にも特別なコースなどを設置している大学院もあります。
大学を卒業してそのまま大学院へ進む人や、一度働いて、改めて受験をして大学院に進学する人もいます。他の学部に比べると、リハビリの学部は一度臨床に出て、大学院に入学している人が多いように思います。
ちなみに私は後者で、下記のような流れで、現在作業療法士として正社員+副業で働きながら、大学院博士後期課程(リハビリテーション系)に在学中です。
研究室とは?
大学院では研究室に所属します
進学前に、行きたい研究室を探しましょう
大学院では、教授や准教授が持たれている研究室に所属して、指導を仰ぎつつ研究を行います。
研究室には、教授、准教授や助教などがおられ、大学院生や卒業研究をしている大学部生などがいます。基礎系の学部だと、ポスドクや研究員、助手さんなどいろいろな人がいます。
研究室では、教授の研究に関連していたり、それに近いテーマの研究をそれぞれが行っているという感じです。研究室の中にさらにグループがある場合もあります。
なので、進学の際にはまず、どの研究室で何を研究したいのかを考える必要があります。
学部の選択は、出身の学部以外でもOKです。私は、作業療法士なのですが、医学部の修士課程に進学しました。その研究室には、理学部、工学部、薬学部卒などいろいろな学部出身の人がいました。
大学や研究室のホームページなどで、研究内容が紹介されているので参考にして選択しましょう。
大学院のカリキュラムは?
☑ 講義
☑ ゼミ
☑ 研究
☑ 論文作成
①講義を受けて単位を取得する
大学院は、基本的には研究をすることがメインなので、大学より講義は少なめです。
それでも、修士課程は博士課程よりは必須の講義があります。私の場合、修士課程(国立大の医学部)では、入学した4月~6月までの期間は、毎日昼間に講義がありました。
現在在学している大学では、修士課程は毎週1日、昼間に講義があります。
博士課程では、講義はほとんどなくなります。現在通っている博士課程では、1科目だけ講義をうけなければなりませんが、2~3回、数時間のみで、zoomでの参加も可能、平日夕方以降、土曜にも開講していたので、仕事を休んだりすることなく授業を受けられました。
②ゼミに参加する
研究室のメンバーで研究の進捗を報告したり、論文を抄読したりします。実施方法は、研究室で集まったり、リモートだったりさまざまです。実施の頻度は研究室によって異なり、週1回とか、月1回とか決まっていて、参加する必要があります。
私は、月1回、平日の夜にリモートでゼミがあります。数か月に1回、自分の発表があります。
③研究を遂行する
自分で研究を行い、適宜、教授に助言を仰ぎながら実施、結果をまとめていきます。研究をするためにはじめは、結構な量の過去の論文を読み、情報収集することもかなりのウエイトを占めます。
研究室に行って実施したり、自宅でできることは自宅で進めます。今、私は月2回、研究室に行っています。
④論文作成・報告会で発表する
修士課程は修士論文、博士課程は博士論文を書きます。英語で書くか、日本語で書くかも各大学院、各過程で規定があります。
また、それ以外にも雑誌に投稿することが修了の要件になっていたりもします。
働きながら通えるの?
社会人でも通えるところは多い
私は、修士課程も博士課程も社会人で進学しました。
すべての大学院で考えると、働きながら通えるところとそうでないところがあります。
夜間の大学院というものもありますが、特にそのように書いていない場合でも社会人で通えるところは多いです。特に、リハビリの学部はほとんど社会人でも通えます。
私が今通っている大学院も、特に夜間のコースではないですが、ゼミは20時~リモートなので、問題なく参加できています。自分の研究も、仕事が休みの日に行っているので、特に問題ないです。
ただ、必修の講義が日中にある場合があるので、それを受けられるように調整する必要があります。
大学院に行ってよかった?メリットはあった?
教員や研究者になる選択肢が増える
自分自身の知識、スキルの向上になる
転職の際、有利になる
私は、行ってよかったと思っています。
学位を取得して、教員や研究者になる道を選択できるようになること(募集は少なく、実績も必要ですが)、研究ができるようになること、知識が深まることなどたくさんいいことがありますが、実際に臨床をしていくことに実益が発生するかといわれればそうではないかもしれません。(例えば、すぐに給料が上がるとか)
ただ、臨床研究をすることや、学会発表をすることなどには役に立ちますし、講師をしたりするような機会が増えたりすることもあるようです。
しかし、転職の際など面接の感触などで、多少有利に働いた面もあると感じます。
それ以外にも、大学院には、いろいろな人がいて、とてもいい刺激を受けます。医学部の院では、留学生がたくさんいて、研究室の人達も留学したり、海外で働いたりしている人がいて、働くことや、やりたいことをやることに対する視野がとても広がったと感じています。
それまで私は、作業療法士として安定して働くことだけに集中していて、仕事を変えるのにも、仕事を減らして大学院に行く決断をすることにもとても勇気がいる感じでしたが、大学院に行ってからの私はやりたいことをやることに対して、フットワーク軽々です。
いろいろな働き方、学び方があるし、何歳でも、いつからでもなんでも挑戦できるんだと感じることができるようになりました。
お金も、時間も、労力も使いますが、それでも得られたことはとても大きかったと私は実感しています。