便秘にはいろいろな原因と対策があるので、一つの対策で効果がなくても、組み合わせていくとすっきり排便ができるようになることも多いですよ。
便秘解消に効く食べ物や飲み物、便秘薬などもご紹介します。
排便の仕組み
■ 小腸から大腸に便が入ってくると、腸の蠕動運動(腸が動いて便を先に送り出すための動き)によって、便が大腸内を移動する
② 便が直腸に一気に送り込まれると、直腸内圧が上がり、排便反射が起こり、便意を催し排便。
大腸での便の形態の変化
大腸に入ってきたばかりの便は、水分をたくさん含んだゆるい便です。そこから大腸内を進むにつれて、便から体内に水分が再吸収され、少しずつ硬くなります。
便秘が起こる原因
① 腸の動きが悪くなる
② 排便反射が起きにくい
③ 便が固い
④ 便の量が少ない
① 腸の動きが悪くなる
腸の動きが悪くなる原因もいくつかあります。
■ 腸の運動を司る自律神経のバランスの崩れ
自律神経は腸の働きにも密接に関連しています。腸の運動に対して、交感神経は抑制、副交感神経は促進に働きます。ストレスなどで、交感神経が過敏に働き続けている状態では、腸の動きが抑制されてしまい便秘傾向になります。
対策 ⇒ 自律神経を整える
・ ストレスを軽減する
・ 自律神経が安定するよう栄養の摂り方に気を付ける
↓自律神経に関する記事はこちら(多汗に注目した記事ですが、基本的な整え方の参考に)↓
■ 蠕動運動が弱い・筋力が弱い(腹筋・骨盤底筋)
大腸の緊張が緩み、便を送り出す力が弱まったり、排便時に必要な腹筋や骨盤底筋の筋力が弱かったりすることも便秘の原因になります。高齢者や女性などに多いタイプです。
対策 ⇒ 筋力強化、運動、マッサージ
・ 腹筋や骨盤底筋を鍛えて筋力をつける
・ ジョギング、歩行やスクワットなどの運動
・ 腹部のマッサージやお腹をひねるストレッチで外から腸の運動を補助する
便秘に効く飲み物↓
センナ茶は、腸の動きをよくして排便をサポートしてくれるお茶です。濃さを調整して、自分に合う量を摂取することができます。腸が動きにくいタイプの方に即効性があります。
食べ物や水分摂取なども気を付けているのに、全然便秘が改善しないという方は、運動量を増やすことと、腹部の筋力を強化して排便力を高めましょう。
■ 悪玉菌の毒性による腸の運動機能低下
腸内には、善玉菌、日和見菌、悪玉菌が存在しています。日和見菌は、本来善玉菌でも悪玉菌でもないのですが、善玉菌と悪玉菌のうち優勢な方と同様に働くようになります。なので、善玉菌の多い腸内では、日和見菌も善、悪玉菌の多い腸内では悪に働きます。
善玉菌には、乳酸菌、酪酸菌、ビフィズス菌などがあり、酸を作り出すことで、腸内を酸性にする働きがあります。腸内を酸性にすることで悪玉菌の増殖を抑えます。
善玉菌を増やすには、菌を継続して摂取することと、それと併せて善玉菌のエサになるオリゴ糖や食物繊維をしっかり摂ることが大切です。
悪玉菌が増えると、毒性の物質を産生し、その毒によって腸の動きが悪くなり、便秘につながります。
悪玉菌を減らすには、善玉菌を増やすこと、悪玉菌を減らしたり、有害な物質を減らす助けをしてくれる食物繊維をしっかり摂ることが大切です。
悪玉菌の多い腸はこんな感じ。毒によって腸がしっかり動けず、便が溜まります↓
善玉菌を摂りたい方におススメの商品↓
善玉菌は、種類が多く、人によって合うものが違います。商品も、入っている菌が違うので、一つ試してダメでも、いろいろな種類を試してみると効果が全然違います。
ビフィズス菌
酪酸菌(宮入菌)
善玉菌を摂る際には、エサも一緒に摂ることで効率的に善玉菌を増やすことができます。
善玉菌の主なエサとなるオリゴ糖にはいろいろな種類があり、バナナやごぼう、豆、牛乳、はちみつや発酵食品、カニやエビなどに含まれるものもあります。食品から摂取することが難しい場合には、「オリゴ糖」食品があるので、そちらを使用してみるのもいいと思います。
大人用のオリゴ糖↓
こちらは、子供や赤ちゃんの便秘にも安心して使用できるオリゴ糖↓
②排便反射が起きにくくなって、排便されない
③便が硬い
便がコロコロ、排便に時間がかかる、腹痛があるなどの方は便が硬くなっているかもしれません。
■ 便に含まれる水分が少ない
① そもそもの水分摂取量が少ない
水分摂取量が少ないと、便中に含まれる水分も減ってしまい、便が固くなり、大腸の中をスムーズに進むことができず、便秘を招いてしまいます。
② 腸で便から体内に再吸収される水分が多い
水分はしっかり摂っていても、大腸の中で便がスムーズに進んでいかない場合、大腸内に便が長く留 まってしまい、どんどん水分が再吸収されて便が固くなってしまいます。この場合、腸の動きが悪くなっていることが考えられますので、腸の動きをよくする対策、便に水分を含ませるための対策をとりましょう。
便秘に対して処方されることが多い酸化マグネシウムは、体内に吸収されにくい形のマグネシウムで、腸内で水分を吸収して便を柔らかくする働きがあります。便が硬くで出ないタイプの方は、水分を増やすことと併せて試してみるとよいと思います。
↓マグネシウムサプリについて詳しく解説した記事はこちら↓
■ 便を柔らかくする水溶性食物繊維が足りない
海藻や芋、果物に多く含まれる水溶性食物繊維は、便をゲル状にして柔らかくする働きがあります。
水溶性食物繊維を多く含んだ便は、つるんとすっきり排出しやすい便になります。
食べ物から十分な量の水溶性食物繊維を摂れない場合は、難消化性デキストリンという水溶性食物繊維がおススメです。 ※一気に摂りすぎると下痢することがあるので注意が必要です。
こちらは、善玉菌である乳酸菌も入った商品です。私はずっとこれを愛用していて、毎日やわらかい便をするっとすっきり排便できています。個包装なので持ち歩きできて、水などにさっと溶けて無味無臭です。
④便の量が少ない
こんな人は注意!
☑ ダイエットや食欲低下で食事量が少ない
☑ 不溶性食物繊維の摂取量が少ない
なぜ、便の量が少ないと便秘になるのかというと、大腸にある程度の量の便が溜まったら一気に直腸に便を送り込んで排便反射が起こる仕組みだからです。量が少ないと、なかなか排便反射が起こらず、腸の中にずっと便がある状態になってしまい、便がどんどん硬くなり、便秘になってしまいます。
不溶性食物繊維は、玄米、雑穀、オートミール、豆やきのこ、プルーンなどに含まれています。
オートミールは、タンパク質やミネラルも豊富に含んでいるうえに、不溶性の食物繊維をたっぷり含む食品です。ダイエット中で食事量が少ない便秘に悩む方にもおススメです。
まとめ
最後までお読みくださりありがとうございます。
一言に便秘といっても原因はさまざまです。対策もいろいろとあるので、あきらめずにご自身の体を向き合い、すっきり排便ができる対策を探してみてください。
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